2005年02月08日

メモ43「すごいジャーナリストとか」

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TBSのニュース23で「NHK問題」について特集しているのを偶然見る。録画。
発言をそのままテキストに起こしてみることにする。
・ニュース23の特集について

 たまたまTBSを観ていたら「朝日新聞vsNHKその争いの行方」という特集が始まった。長いと大変なんですが、自己満足としてコメントをテキストにしておく事にする。名前の入っていないコメントはナレーターによるもの。

筑紫「え〜、今夜はNHKをめぐる問題。そして、朝日対NHKの争いの行方などを議論したいと思います。今夜のゲストは、高校時代に同級生で共にジャーナリストを目指してかたやNHKに入り、かたや朝日新聞に入ったというお二人です。まず、NHKOBの川崎さんですが、椙山女学院教授でいらっしゃいます。政治部では海老沢さんと机を並べていたことも?」

川崎「ええ、もちろん。中で一緒なんですから」

筑紫「そしてもう一人は朝日新聞OB。社会部長などを歴任しましたが、現在は国際基督教大学の客員教授、柴田鉄治さんです。よろしくどうぞ」

柴田「よろしくどうぞ」

筑紫「お二人は偶然この事件の前なんですけれども、お二人で共著をお書きになっている。『検証日本の組織・ジャーナリズム』という本をお書きになっていますけれども、まずよろしくお願いします。それでは、まず経過を短くまとめてあります」

(論争の経緯が流される)。

筑紫「まあ、この本をお書きになったのもそうですけど、日本を代表するメディア。しかも、メディア同士は争いごとをわりあいしないのが日本の風習のなかで、真っ向からぶつかっている。大変珍しいですね。その争いというものをどうご覧になっているか伺いたい、川崎さん」

川崎「朝日新聞がね、NHKと真っ向からぶつかっているという見方は間違っているんでね。これは政治家がNHKに対して介入したと。本当に介入したという事件なんですよ。だから介入されたメディア側の全体がですね、政治家とあるいは政治家の言い分をそのまま受け入れている、NHKの海老沢体制というものと戦わなきゃならないですね。それが途中から、それでは具合が悪いと言うことでメディアの喧嘩にしたてた人がいると。
 それが日本の組織ジャーナリズムの悪いところですよ。本当に悪いところです。うんうん」

筑紫「柴田さんはどのように?」

柴田「NHKと朝日新聞の対立と言うけどね、川崎さんのおっしゃるように私もそうではないと思うんですね。NHKと政治の問題でもあるし、もっと言えばNHK問題なんだと。対立の構図を敢えて言えばですね、NHKの上層部対現場、まあプロデューサーのですね。ある番組が放映寸前に異常な改変をされたと。それが政治の圧力だと現場のプロデューサーが内部告発した訳ですね。
 それに対して、上層部が違うといっている。そういう構図なんであって、その事を察知した朝日新聞が取材してですね、そしてどうやら現場が言っている事が正しいんじゃないか? ……っていう報道をしたんです。そういう事件だと思います」

筑紫「なるほどね。それでは取材の話なんですけど、これがまた、取材の内容についてNHKが朝日新聞に対して反撃をしている。そのなかで、当時の松尾放送総局長が取材を受けたんですね。で、『その時に圧力を感じたなんて言っていない』と言っている。
 ところが、朝日新聞側はそういう取材をしたんだと言う。ここでですね、テープを撮っていたんじゃないかという話をNHK側も疑っていますね。それはどうなのかって言っている訳ですけども。こういう取材をする時の、取材倫理の問題をNHK側が持ち出している訳ですけれども、これはどう受け止めたらいいとお考えになりますか?」

(川崎氏に促されて柴田氏が話し出す)

柴田「言った言わない、が問題になっている訳ですけれども、こういう疑惑取材で『言った言わない』というのはよく起こる訳ですね。そういう事の取材側の対応としてはですね、二人の記者を出すわけですね。二人で聞くわけです。この問題は朝日新聞のOBとして言いたい事がいろいろありますけど、この取材に関しては大きな過失は無かったと思いますね。それで一般に疑惑の取材というのはですね、必ず相手は否定するわけですよ。
 たとえば、リクルート事件の発端にだった助役には六回インタビューをしている。六回のインタビューの間にだんだん変わっていって、最後は認めたという事で事件になった。
 だから、今回の放送総局長も最初は否定したんだと思いますね。それがその、最後まで変わらなかったのかどうかという問題なんですが、私はそのテープが有ったかどうかが大問題になっているんですけど、本当はそんなところではない。取材にはメモを取るわけですね、今回メモは撮るなと言われたと。メモを録るなと言われる取材はしょっちゅうあるわけです。
 その場合は頭に刻みつけてですね、終わった後にどんな事を聞いたか一生懸命文字にする。そうやってメモにとった記者のメモというのは、充分証拠能力があるっていうのは過去の判例からも明らかです。それでまあ、テープがあったとしても、メモを補完する補う為であってそれが特にいけないという事でもないし、それ自体が事柄の焦点ではないと私は思います」

川崎「この場で取材の仕方を取り上げること自体が私はおかしいと思う。これは要するに政治家が介入したかどうかという問題なんだから、取材の事は改めて論じればいいんです。しかし、話に出てますから私もついでに申し上げますけどね。これはあの、録音を録っていたと思いますよ朝日は。
 だいたい政治家ってのは皆さん見てよく解るじゃないですか。日歯連でもって一億円貰ったの貰わないのってね、ウソばっか言ってる政治家が居るんでしょう? 政治家の自民党の親玉が。
 で、今回の事件についてもですよ。この事について朝日が報道してから後のね、一番テレビによく出てるのは安倍さん。安倍さんの発言はくるっくる、くるっくると変わっていますから。なんでテレビはその変わってる所をやんないのかと。こんなにいい加減な事をやっていたらかなわんですよ、ほんとに。
 で、私がはじめっから彼の言っていることはですね、言っていることそれ自体が語るに落ちたと。つまり、『介入した』と自分自身で言っているんですよ。『介入した』って言葉は使ってないけど。それ言っている事自体が介入したって事なんですよ、常識的には。その事が解んないんですよ、あの方は」

筑紫「まあね、圧力というのは私も番組で問いたいんですが、圧力というのは『これは圧力ですよ』とかけてくる人は居ないわけです。すると、なにをもって『圧力』というのか判断が難しくってですね、いろんな事があり得ると思うんですけど。
 さて、その場合に決着をする時に裁判も辞さない」

(頷くゲストの両氏)

筑紫「……という風に今まで言ってきたんですが、今のところちょっとよく解らなくなりましたね。どういう決着をつけるのが一番いいと思いますか?」
柴田「私は裁判やってもいいと思うんですよね。というのは、あまりこういう問題を有耶無耶にしてはよくないから、そういう意味ではいいと思うんですけど。でも、私はもっと簡単だと思うんですよね。この問題は先ほども言いましたように、NHKの上層部対現場の対立のなかでですね、現場のプロデューサーが内部告発した訳ですね。
 その内部告発したことに対して、NHK上層部が『それは伝聞に過ぎない。事実でない』と却下している訳ですね。ものすごく極端な言い方をすれば、訴えられた被告が判決を書いているって図式だと思うんですね。
 そこんところ、やっぱり内部告発した人のことが第三者がですね、きちっと調査してそれできちっとした結論を出せばね、この問題はそれで決着するんじゃないですか。私はそのように思います」
川崎「この事件そのものがね、この番組そのものが海老沢体制になってから起きた、作った番組です。そこで起きた事件ですよ。そして、朝日新聞が報道したときはまだ海老沢会長が居たわけだから。海老沢体制のもとではこれは全然何にも問題無いんだと言い切るに決まっているんですよ。事実、当初は言い切ってたと。
 ところが、海老沢会長は辞任に追い込まれた。そして……院政を敷こうと思って、顧問になろうとしたでしょ? なろうとしたけど、これを失敗したと。その途端に新しく選ばれた会長が、本当は海老沢の意向を受けてなったんだけども、それでもさすがにですね、前の海老沢会長とは違うことを言い出したんですよ。やっぱりその、説明するのは良くないと言い出すんですね。
 で、海老沢会長の一の子分と言われたですね、諸星という理事がですね、『いやー、これはレアケースですけど』なんて言い出す。レアケースでも、やっちゃったらおしまいなんだから。
 つまりそういう事を考えると、NHKはトップが代わった事によってグラグラと変わりつつある。これはもう、ガタがきている兆しが見えてきていますからね。これは早晩ですね、NHKはこのままじゃやっていけないと。そういうことですね。

 裁判を待たず、わたしは和解に持ち込むだろうと。私はそういう風に想定していますけれどね。勝ち目ないもん」

筑紫「さらに議論を進めたいのですが……」

 番組本編ではここまで。23:55から始まった第二部では、イギリスBBC放送を紹介し「政権に逆らってでも公正な情報を届ける国営放送」と賛美。NHKへの印象批判に徹しました。機会があれば、こちらもテキスト化します。

 ……。
 …………。
 テキスト化してひと言ごとに確認していくうちに、複雑な感情がふつふつと沸いてきています。新聞屋さんが主観と願望にはしった時、今の日本で止められる者は居ないようですね。少なくとも、国内では。「悪」と認定されたら終わり。
 指摘したいポイントは山ほどありますが、また後日……。

(追記)フォント表記の修正により、タグの一部を削除(05/03/07)。



Posted by 野良猫 at 00:21│Comments(12)TrackBack(8)一般/議論

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野良猫氏のサイトによると TBSのニュース23が、政治的圧力があったかどうかでもめている件に関して 朝日の擁護するかのような対談を放映していたらしい。 取材源ニュースソースの秘匿と...
陽が沈むころに【陽が沈むころに】at 2005年02月08日 18:58
[関連するエントリ]
■CX報道2001「NHKvs朝日新聞 OBに問う」書き起こし
■さっさと"激論"を外せ

上記エントリにある、あの川崎氏の書き起こしも大概疲れたのだが、News23「激論 NHKvs...
そもそも無題ですが何か?(仮題)【そもそも無題ですが何か?(仮題)】at 2005年02月09日 17:13
そもそも無題ですが何か?(仮)のところで知りましたが、2/7のNews23で組まれた特集「激論 NHKvs朝日新聞」のテキスト起こしを敢行された方が居られたとのこと。


メモ43 「すごいジャ...
ゆく河の流れ【ゆく河の流れ】at 2005年02月09日 21:23
時間が限られているとはいえ、あまりにも酷い特集……
野良猫の備忘録――北国出張版:メモ43「すごいジャーナリストとか」
で書き起こしがアップされました(2/9)。おつかれさまで...
NHK番組編集問題・議論の交差点【NHK番組編集問題・議論の交差点】at 2005年02月09日 22:25
なんかいつのまにか、「NHK番組編集問題・議論の交差点」さんに紹介されていました。
たいしたこと書いてないんですけどね。ただ検索しただけだから(w

そんなこんなで、面倒なので...
肉王がスドン伝説【肉王がスドン伝説】at 2005年02月11日 10:44
先日NEWS23で行われた「朝日新聞vsNHKその争いの行方」という特集(この特集も反NHKの連中だけを集めた欠席裁判だった、どいつもこいつもバウネットや朝日新聞の方を持つ奴って「女...
Irregular Expression【Irregular Expression】at 2005年02月15日 10:40
←写真は怒れる茶ミ(ウソ…あくびしてるニャ) 「公共放送とジャーナリズムについて
拾い猫日記【拾い猫日記】at 2005年02月15日 14:10
壇君Who's Whoさんのサーバが異常に重いな…と思ってたら、また朝日擁護番組か。 goriさんの書き起こしを見れば分かるけど、こいつらどうしてこんなに往生際が悪い んだろ?安倍氏が言うよ...
今日はなんだか【今日はなんだか】at 2005年02月15日 21:33
この記事へのコメント
思いつきで作った造語ですが、こんな本を紹介することにします。

http://www.7andy.jp/books/detail?accd=07124890
「筑紫哲也『妄言』の研究」
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=31161401
「筑紫哲也を斬る(水間政憲)」

TV番組は一瞬で流れてしまうものですが、記録にして見返すといろいろな問題が明らかになるケースも多い。

目的の為には手段を選ばないという言葉があるが、行動に正当性を持たせる為には「筋」を通さなくては話にならない。

手元に「新しい歴史教科書」があるんですが、あの当時なりふりかまわぬやり方で反対した彼らが、今度は検閲だとして長井氏を擁護している……。
素直に「私達の主張だけは100%受け入れられるべきなのだ」と言ってくれた方がすっきりとするところです。
Posted by 野良猫 at 2005年02月08日 04:57
TB一個消しといてくださいね(汗)
Tossyさん・・・そういう意味で彼は、生まれてくるのが1年半ばかり早すぎましたね。
今頃、どこをのたうまわっていることか。意外と「死ぬ・・」さんと同盟結んでよろしくやっていたかも知れません。
Posted by ゲスト at 2005年02月08日 19:12
川崎氏の断定口調に痺れました。

>「勝ち目ないもん」

って・・・すげー。
Posted by ゲスト at 2005年02月09日 17:18
よく指摘されている事ですが、証拠テープが存在するならば朝日は一刻も早く公開するべきです。そうすれば、松尾氏が国会でも偽証していたという点も明らかになり、朝日側は裁判に持ち込むまでもなく勝てます。
それを出さないというのは、テープが無いのか有利になるような内容が記録されていないのでしょう。

裁判望むところ、というのなら別にそれでもいいんですが……、その前にNHKが該当番組の再放送をしてくれると有り難いですね。
朝日側を支持する人達も同様に希望していますから、問題点を明確にするためにも是非お願いしたいところです。
Posted by 野良猫 at 2005年02月09日 22:13
 野良猫さん、GJ(o^-')b、お疲れ様です
 朝日擁護論者の断末魔がそのまんま聞こえてくるような放送だったんですね。
 なんかもう信憑性はともかく言ったモン勝ちという内容に、改めて沸々と、なんかこう怒りというかむなしさというか。ホントにこいつらはジャーナリストなのか?という感じですね。
Posted by ゲスト at 2005年02月10日 23:23
>やすさん

なんとなく、台湾沖航空戦で「敵空母十一隻撃沈!」とか喜んでいた当時の日本を連想させられました。もちろん、正規空母十二隻は健在だったりするわけで。その後は歴史の通りなわけで(汗)。

あの番組を観て喜んでいた人達も多かったんだろうなぁ……と思います。
今後が楽しみですけれどね(-_+)キラリ。
Posted by 野良猫 at 2005年02月11日 01:07
Irregular Expressionのgoriと申します。自分のサイトからトラックバックをさせて頂いたのですが、オートトラックバックと北国Tvの相性が悪いらしく何度もトラックバックが送られてしまいました。大変申し訳ございませんでした。お手数ですが余計なトラックバックは削除していただけないでしょうか。
Posted by ゲスト at 2005年02月15日 11:08
こんにちは、時々そちらを拝見させていただいています>goriさん。トラックバックの重複分は整理しておきました。

こちらからも、リンクやトラックバックを張る機会はあると思いますので、その時はよろしくお願いします。

NEWS23……、ずっと観なくなっていたんですが、いろいろな意味で目が離せなくなってきたようですね……。
Posted by 野良猫 at 2005年02月15日 13:01
野良猫さん、迅速な対応有難うございます。
自分もNEWS23や報ステなんかは見ていて苛々するくらい嫌いなのですが、最近はそれを超越してネタ探しに思わず見てしまいます。精神衛生上はよくないですね(苦笑)
Posted by ゲスト at 2005年02月15日 21:25
すみません2重にTBしてしまいました(;_;)
お手数をお掛けしますが下記TBを削除してください。すみませんでした。

削除をお願いします-->2005 年 03 月 05 日 18:37:24
Posted by ゲスト at 2005年03月05日 18:41
はじめまして〜>kitsさん。重複分は削除しておきました。
ここは政治問題の最新情報を追うblogではないんですが、よかったらまた見てみてください。
そちらも時々拝見しております。ねこ写真萌え〜。
Posted by 野良猫 at 2005年03月05日 22:50
野良猫さん、ありがとうございました。
また野良猫さんにTBなどさせていただくと思いますが、このような不手際のないように気を付けます。。。
さて、私もお菓子など趣味系ブログのつもりなのに、、、なぜか政治色の強い記事になってしまいます(苦笑)
猫写真、もっと面白いのを載せられる様に気張りますので、今後ともどうぞ宜しくお願いいたします(^^)
Posted by ゲスト at 2005年03月06日 12:29
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